原研哉の「デザインのデザイン」という本を読んでいる。非常に読みやすく、おもしろい内容。
デザインのデザイン 原 研哉 / 岩波書店 スコア選択: ★★★★★ それぞれの章が非常に興味深く、おもしろかった。原氏の作品や関ったプロジェクト、企画した展覧会などの話を中心に、デザインとはどういうものなのかということを語っています。 これまで、原氏の作品を意識して見たことはなかった。無印良品の広告は、原氏を知らなかった無知な僕にも印象に残っている。無印の広告、長野五輪の開会式プログラム、白い布を使った病院のサイン計画等非常に興味深い。なかでも、病院のサイン計画はおもしろい。通常、病院の素材は汚れにくいビニールなどを使用することが多いが、ここでは、汚れやすい白い布が用いられている。柔らかな素材でやさしい印象をうける。また、この白い布には、汚れやすい素材を常に清潔に保っているという表明でもあるそうだ。 また、リ・デザイン展の話の面白かった。坂茂のトイレットペーパーは、丸い芯を四角にしただけなのだが、それによって、さまざまな新しい意味が生まれている。詳しい内容は本をみてください。 後、気になったのが愛知万博の話。ここには、今の万博とは違う理念に満ちた、万博を根本から考え直した初期の計画案が紹介されている。これが実現していたなら・・・・、と思わせられる計画である。万博に行く前に読むことをオススメします。 デザインについて、表面上のことではなく、非常に深く考えさせられる本だった。
by h_tanabe1212
| 2005-08-02 16:12
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