友達に誘われて、 2006年度 第1回建築企画小委員会見学会 「岸和田中央商店街ファサード整備事業による中心市街地活性化」 というものに行ってきました。 岸和田TMOによる、中央商店街のアーケード撤去及びファサード整備事業について、計画に携わった建築家の方や、商店街の方、商工会議所の方、岸和田市役所の方などの話を聞くというもので、建築家の方だけではなく、住民の方などの意見も聞くことができ良かったと思います。 参照:岸和田TMO フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 岸和田市は、今はだんじりの町としてしか知られていませんが、以前は繊維織物産業が発展していた泉州の中核都市として、非常に栄えていました。現在でも古い銀行建築や財閥の屋敷、煉瓦造の織物工場などが残っており、その当時を忍ばせています。また、城下町としても栄えており、紀州街道沿いには古い町並みが残されています。 商店街はその当時、織物工場で働く女工さんの娯楽の場として、発展していました。週末ともなると映画を見たり(5つぐらい映画館があったみたい)、買い物するために岸和田に足を運んでいたそうです。今ではもうありませんが、大丸や高島屋などの百貨店もあったようです。しかし、繊維産業の衰退や交通の便が良くなったこと、郊外に大型ショッピングセンターが多数立地したことにより、他の地方都市と同様に衰退の道を辿ります。特に中央商店街は駅から離れているために一段と衰退しました。また、近年アーケードの老朽化が目に余るようになったため、アーケードをどうするかということから議論が始まったそうです。それからアーケードの撤去、ファサード整備という方向で事業が進められました。 アーケードの支柱は、照明やフラッグを設置する柱へと再利用されました。また、格子などのデザインコードにより、統一感のある町並みに一部はなっています。しかし、やはり拘束力は弱く、参加しない店舗などもあり、なかなか難しいようです。また、アーケードを撤去したことで、工事の車両が入りやすくなり、店舗から普通の住宅への建て替えも行なわれるようになってしまったそうです。その住宅は角地にあり景観へのインパクトは非常に大きいのですが、デザインコードは全く無視した洋風の住宅になっています。今後、各店舗が老朽化し、建て替える話もどんどん出てくると思いますが、その際どのような対応をするのかが重要になると感じました。 商店街では、資金の話が非常にシビアで、なかなか参加する店舗が増えないそうです。また、ハード面だけでなく、ソフト面も変えていくのがとても大変だということをおっしゃってました。正直、一部がきれいになっても、全体的にはシャッターが閉まった状態なので、なかなか足を運ばないと思います。でも、一部の商店主の方は非常に意欲的で、見る目もありそうな方なので、これからも是非がんばっていって欲しいなと思います。できれば、このようなまちづくりにも参加していければと思いました。 財閥の別邸だった五風荘 渡辺節設計の自泉会館
by h_tanabe1212
| 2006-04-21 12:55
| archi KISHIWADA
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